今や、SNSアプリ全盛の時代。スマホを電話(通話用)として利用する頻度は、若い方を中心に減ってきています。
とはいえ、格安SIMの場合、大手キャリアのような「完全なかけ放題プラン」が用意されていないMVNOが殆ど。格安SIMを使用してついつい話し込んでしまうと、後日送られてきた請求書を見てビックリ!思わぬ通話料の高さに驚いてしまったということも…
格安SIMをできるだけ安く使うためにも、通話はできだけ控える、あるいは、LINE電話やビデオ通話を利用するのが賢い利用方法です。
ただし、どうしても音声通話が必要な場面が出てきます。「まだまだ、スマホは通話中心!」という方が多いのも事実。
そこで、格安SIMで通話料を節約するテクニックをいくつかご紹介します。
ガラケー、スマホの通話料のしくみ
まず、ドコモの2021年3月からスタートした新プランの通話料のしくみを見てみましょう。
スマホの場合、月額のデータ通信量が一番少ないギガライト(~1GB)の基本料金は、月額:3,150円(税込3,465円)。
国内通話かけ放題オプション:月額1,700円(税込1,870円)。
合計の月額料金は、4,850円(税込5,335円)となります。
一方、ケータイ(ガラケー)の場合、ケータイプランの月額料金は、1,200円(税込1,320円)。
国内通話かけ放題オプション:月額1,700円(税込1,870円)。
合計の月額料金は、2,900円(税込3,190円)です。
ここで注目したいのが、ドコモの場合、スマホでもケータイでも国内かけ放題オプションが、月額1,700円(税込1,870円)だということ。auやソフトバンクでも、同様のかけ放題オプションが用意されています。
格安SIMの場合、最近では、いろんなタイプの通話かけ放題オプションが出てきて、通話も大変利用しやすくなってきました。しかし、これらのオプションを追加しないと、22円/30秒の通話料金が発生してしまいます。
ドコモの「国内通話かけ放題:月額1,870円」と格安SIMの22円/30秒の通話料を、通話時間で比較してみると、
のように、毎月の合計通話時間が42分以内であれば格安SIMのほうが有利ですが、42分をこえると、ドコモのような「かけ放題オプション」を利用したほうがお得であることがわかります。
通話に関して、格安SIMは不利と言われてきた理由がここにあるのですが、最近では、
- 1回の通話時間が5分・10分以内であればかけ放題
- キャリアと同等の完全な国内通話かけ放題
というオプションサービスも出てきて、格安SIMでも、通話料金を節約することが可能になってきています。
Y!モバイルやUQモバイルの「かけ放題サービス」を利用する
コマーシャルでおなじみ、ソフトバンク系のワイモバイルの格安SIM。非常に人気のようですが、その理由のひとつが、他の格安SIMと違う「通話かけ放題」のサービスにあると言えるでしょう。
Y!モバイルの料金プランは、非常にシンプルで、
□シンプルS(月々最大3GB)
□シンプルM(月々最大15GB)
□シンプルL(月々最大25GB)
の3種類。ただ、これだけだと通話に関しては、22円/30秒の料金が発生してしまいます。
そこで用意されているのが、かけ放題オプション。ワイモバイルには、
- 国内通話10分かけ放題:770円/月(税込)
- 国内通話かけ放題(スーパーだれとでも定額):1,870円/月(税込)
があります。
ここで注目したいのは、2番目の「スーパーだれとでも定額」。
このオプションは、シンプルプランに月額1,870円(税込)を追加すれば、通話時間・回数とも無制限になるというもの。携帯キャリアで提供されている「国内通話かけ放題」と同等の通話サービスです。
誰とでも、何時間でも、何回国内通話してもかけ放題という、非常に有り難いサービスです。
3GBのシンプルプラン「S」の月額料金が2,178円(税込)ですので、これに月額1,870円をプラスした月額4,048円(税込)で、24時間国内通話かけ放題が可能になります。
また、au回線を利用したUQモバイルも同様のかけ放題サービスを提供しています。
ワイモバイルと似たプランで、
□くりこしプランS(月々最大3GB)
□くりこしプランM(月々最大15GB)
□くりこしプランL(月々最大25GB)
があります。ただし、このプランには、ワイモバイルと同様、国内通話のかけ放題サービスは含まれていません。このままだと、22円/30秒の通話料が発生してしまいます。
そこで用意されているのが、次のような3種類の通話オプション。
- 最大60分/月の通話パック:550円/月(税込)
- 10分以内の国内通話し放題:770円/月(税込)
- 内通話し放題:1,870円/月(税込)
くりこしプランS(3GB)の月額料金が1,628円(税込)ですので、これに月額1,870円をプラスした月額3,498円(税込)で、携帯キャリアやワイモバイルと同様の24時間国内通話かけ放題が可能になります。
ただ残念ながら、ドコモ回線系の格安SIM(MVNO)で、ワイモバイルやUQモバイルのような24時間国内通話かけ放題が可能となるところは、まだありません。
ワイモバイルでガラケー!?
ワイモバイルでガラケーが使えるってご存知でしたか?
しかも、通話だけなら月額の通信料は2,000円以下!
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をご覧ください。
シニア層なら通話が格安に!
“スマホの使い道は、遠方にいる子供や孫との通話が中心。ネット利用は、LINE、ニュース、地図をみるくらい。簡単操作できるスマホが欲しい!”
そんなシニア層におすすめなのが、「かんたんスマホ」。
しかも60歳以上なら、かけ放題の通話料1,870円(税込)が、ワイモバイルの場合、ずーっと770円(税込)。
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UQモバイルの場合も、大幅割引で使えます。
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格安でんわ
インターネット回線ではなく、電話回線を利用して安く通話できる通話アプリもあります。
格安でんわと呼ばれるもので、『OCNでんわ』などが代表的です。
電話回線を自動でレンタルして携帯や固定電話にかけるイメージを持つとわかりやすいでしょう。IP通話アプリより通話品質が良く安定していているので、人気が高まっています。
OCNでんわ
OCNモバイルONEが提供する格安でんわで、格安SIMの通話でも30秒10円で通話できます。月額935円の「10分かけ放題オプション」に入れば、国内通話は10分以内無料です。
また、OCNモバイルONEも、このOCNでんわを利用した「国内通話かけ放題オプション:月額1,430円(税込1,573円)」サービスをスタートしました。
ただ、これらの通話は電話回線を使用します。格安SIMのうちデータ通信専用SIMでは利用できませんので注意してください。
詳細は、

をご覧ください。
電話アプリを利用して通話料を抑える!
【2020年4月12日追記】
2020年4月8日、楽天モバイルは新しく「UN-LIMIT」というサービスを開始しました。データ容量無制限、無料で国内通話かけ放題、しかも月額2,980円(税込3,278円)というサービスです。
詳細は、こちら。
格安スマホのみで生活していくのであれば、第一に通話機能は使わず、待受専用として考えましょう。そのうえで、発信用にはIP電話のアプリを積極的に利用するようにします。
そこで最近注目されているのが、電話アプリです。代表的なサービスに『LINE Out』『050 plus』『LaLa Call』などがあります。
これは、専用アプリを使ってインターネット回線を経由した通話をすると、格安スマホの標準通話より大幅に安く利用できるものです。
携帯電話への通話料は1分あたり16.5円前後、固定電話への通話なら3分8.8円程度が相場です。
電話アプリ最大のメリットは、この安さです。反面、携帯回線ではなくインターネット回線を使って通話するというデメリットもあります。通話環境などにより雑音が入ったり、たまに途切れたりすることがあります。
LINE Outとは
LINEには、LINEユーザー同士なら無料で使える無料電話があります。
インターネット回線を使用して通話をするため、通話品質はネット環境次第。時には音声が途切れてしまったり突然通話が切れてしまうことも。
実はLINEにはもう一つ、「LINE Out」と呼ばれる電話回線を使用して、携帯電話や固定電話にもかけられる有料の通話サービスがあります。
(ただし警察、消防・救急といった緊急機関などは除きます)
料金プランには、2種類あります。
◆コールクレジット
チャージタイプの料金プランです。チャージされた料金のことをコールクレジットと呼びます。
このプランの通話料金は、携帯電話へ1分あたり14円、固定電話へ1分あたり3円です。
◆30日プラン
30日ごとに料金が発生します。720円コースなら携帯と固定に120分まで、390円コースなら携帯と固定に60分まで、120円コースなら固定のみ60分まで通話できます。
ちなみに30日プラン・390円コースの場合、1分あたりの通話料金は携帯6.5円、固定2円です。
実はこの「LINE Out」には、無料版の「LINE Out Free」というのがあります。無料である分、いくつかの制限が付きます。
- 電話を掛ける前に、15秒ほどの広告を視聴する。
- 一日の利用回数は5回まで。
- 1回の国内通話時間は、相手が携帯電話なら1分、固定電話の場合は3分。
このような制限がついてしまいますが、うまく使いこなせば通話料金を大幅に削減できます。
ご参考:LINE Outとは?
050 plusとは
OCNモバイルONEが提供しています(月額:300円。別にパケット通信料がかかります)。050Plus同士なら無料、携帯へは1分あたり16円、固定電話なら3分8円で掛けられます。
魅力的なのは、050から始まる電話番号を持てること。仕事は携帯電話番号、プライベートなどには050番号と使い分けできます。
無料で留守番電話機能が使えます。伝言を音声ファイル化したメッセージで届けてくれるので、スマホやパソコンから留守電を聞くことができます。不在着信をメールで知らせてくれる機能もあり便利です。
ご参考:OCN 050Plus
LaLa Callとは
オプテージのmineoが運営するIP電話サービスです。月額基本料100円(eo光/mineo契約者なら無料)とリーズナブルに利用できます。
携帯電話へは1分16円、固定電話へは3分8円で、キャリアの通話料金より大幅な節約となります。無料の留守番電話機能や、LaLa Call同士なら最大で30人までテキストや画像がやりとりできるチャットサービスを提供しています。
ご参考:LaLaCall
通話はガラケーで、通信は格安SIMで!
仕事で頻繁にやりとりするのであれば、大手キャリアのガラケーとこの格安スマホの2台持ちをした方が、通話料を抑え、トータルでスマホ代を安くすることができるでしょう。
というのも、多くの格安SIMの通話料は、上記のように割高(20円/30秒というのが主流)に設定されていますので、「通話はガラケー、データ通信は格安スマホ」と使い分ける方が、一ヶ月あたりのトータルのスマホ料金は安くなるケースが多いからです。
詳細は、

をご覧ください。