2020年4月、楽天モバイルが「アンリミット」というサービスを開始しました。アンリミット2.0という名前の通り、データ容量無制限、どんなに使っても2,980円(税抜)という画期的なサービスです。
そして、2020年9月30日、今度は「5G」にも対応した「アンリミット V」のサービスもスタート。同じ2,980円という月額料金で、5Gがサポートされます。
ただ、
- サービスエリアがまだ限定的
- 対応機種も限定的
という大きな問題も抱えています。
ここでは、特に端末(対応機種)に絞って現在どのような状況なのかまとめてみました。
こちらの

も併せてお読みいただくと、より理解が深まると思います。
楽天モバイルの対応機種。現状は?
楽天モバイルの公式サイトには、「ご利用製品の対応状況確認」というページがあります。
(ここから、確認したい機種とその購入元を指定していけば、楽天モバイルでの対応状況が確認できます)
楽天モバイルのスマホの対応状況は、以下の3つに分かれています。
- 楽天モバイル公式スマートフォン(動作確認済)
- 動作保証外端末(一部動作は確認済)
- ご利用いただけません
まず、それぞれを簡単に説明します。
公式スマートフォンとは?
楽天モバイルが、楽天回線上で動作することを確認した機種になります。コメントには、「全ての機能がご利用いただけます」と表示されます。
例えば、楽天モバイルの「公式スマートフォン」となっている「AQUOS sense3 lite」の場合をみてみます。
注)
接続回線の自動切替:楽天回線エリアでの、楽天回線への自動接続機能。
ETWS:緊急地震速報(津波警報の受信などの機能)
公式スマートフォンと認定されている具体的な機種は、こちらにまとめています。
動作保証外端末とは?
楽天回線上で、一部の機能がご利用いただける機種になります。但し、楽天モバイルでは動作保証対象外となる機種ですので、「ご利用はお客様の判断でお願いします」と記述されています。
例えば、「iPhone SE2」の場合、以下のようになっています。
特にiPhoneについて、楽天回線上で動作するのかどうかが気になりますが、残念ながら以下の新しい機種でも「動作保証外端末」に該当してしまいます。
- iPhone SE2
- iPhone 11、iPhone 11Pro、iPhone 11 Pro Max
- iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR
その他の機種は、楽天回線上で利用することはできません。
「ご利用いただけません」とは?
楽天回線上では利用できない機種になります。
特にiPhoneについては、「iPhoneX、iPhone8含めて、これらより古い機種は楽天回線上では利用できません」となっています。
SNSで「動いた」と言ってるけど…
Twitterやネット上には、iPhoneXやiPhone8を楽天モバイルのアンリミット上で動かせるようにする裏技が紹介されています。
(Twitterより引用。実際のツイートは、こちら)
上記のような「iPhone8は楽天アンリミットでは使えない!」という口コミに対して、
(Twitterより引用。実際のツイートは、こちら)
のように、無理やり設定すれば使えなくはないようですが、あくまでも自己責任です。万が一、不具合に出会って楽天モバイルのサポートに問い合わせても対応してもらえませんので、予めご承知おき下さい。
(Twitterより引用。実際のツイートは、こちら)
iPhoneXも同じで、裏技を使えばアンリミットでも使えるようになるようですが、iPhone8同様、自己責任でお願いします。
楽天モバイルで動作確認済の機種(対応機種)
2020年10月現在、楽天モバイルで動作確認済の機種(対応機種、公式サポート機種)を楽天モバイルの公式サイトで確認したところ、
- 楽天モバイル(ドコモ/au)、もしくは楽天回線で販売された機種
- ソフトバンクで販売された機種
- SIMフリーの機種
がありました。ここでは、
- 楽天モバイルで販売された機種(端末と同時購入)
- 持ち込み端末にSIMカードを差し換えれば動作する機種(SIMのみ購入)
に分けてご紹介します。
楽天モバイル(ドコモ/au)、楽天回線で販売された機種
楽天モバイルの公式サイトで販売された機種もしくは販売されている機種なので、動作確認が取れている(対応機種)のは当たり前なのですが、まとめると下表のようになっています。
(2020年10月現在)
メーカー | 機種 |
---|---|
富士通 | arrows RX |
HUAWEI | HUAWEI nova 5T HUAWEI nova lite 3 HUAWEI P30 lite |
OPPO | AX7 Find X OPPO A5 2020 OPPO Reno A 128GB OPPO Reno3 A R17 Pro Reno 10x Zoom |
SAMSUNG | Galaxy A7 Galaxy Note10+ Galaxy S10 |
SHARP | AQUOS R compact SH-M06 AQUOS R2 compact SH-M09 AQUOS R5G AQUOS sense lite SH-M05 AQUOS sense plus SH-M07 AQUOS sense2 SH-M08 AQUOS sense3 lite SH-RM12 AQUOS sense3 plus SH-RM11 AQUOS zero SH-M10 |
SONY | Xperia Ace |
【モバイルルーター】 NEC プラットフォームズ | Aterm MP02LN Aterm MR05LN RW |
現在のところ、動作確認済(対応機種)は全てAndroid端末に限られます。ただ、世の中には既に膨大な種類のAndroid端末が販売されていることを考えると、まだまだ少なすぎる感じがします。
また、アップルのiPhoneは一つも含まれていません。iPhoneについては、あとでもう少し詳しく説明します。
持ち込み端末にSIMカードを差し換えれば動作する機種
2020年10月下旬現在、他の携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)から持ち込んで使える機種は殆どありませんでした。
ただ、以下の機種については、動作確認済み(対応機種)となっていました。
ソフトバンクで販売された機種
メーカー | 機種 |
---|---|
グーグル | Pixel 4 Pixel 4 XL |
上表の機種をソフトバンクから楽天モバイルに持ち込んでご使用になる場合、
- SIMロック解除
- MNP予約番号の取得(MNPでご利用になられる場合)
- 楽天モバイルの公式サイトにてSIMカードを購入
- MNP転入手続き(MNPでご利用になられる場合)
- 開通作業と初期設定
の手順で乗り換え手続きを進めて下さい。
SIMフリーの機種
メーカー | 機種 |
---|---|
グーグル | Pixel 4 |
SHARP | AQUOS sense3 plus SH-M11 AQUOS sense3 SH-M12 AQUOS zero SH-M13 |
上表の機種を楽天モバイルに持ち込んでご使用になる場合、
- MNP予約番号の取得(MNPでご利用になられる場合)
- 楽天モバイルの公式サイトにてSIMカードを購入
- MNP転入手続き(MNPでご利用になられる場合)
- 開通作業と初期設定
の手順で、乗り換え手続きを進めて下さい。
動作保証外の端末は?
日本のスマホ市場で、40 ~ 50%のマーケットシェアを誇るアップルのiPhone。二人に一人はiPhoneを使っているということですから、「楽天モバイル アンリミットの成功の鍵は、このiPhoneのサポートにかかっている!」といっても過言では無いでしょう。
しかし残念なことに、2020年10月現在、楽天モバイルのアンリミットで動作可能(公式スマートフォン)なiPhoneは一つもありません。
良くて、「動作保証外端末」です。これでも一部の機種に限られます。その他の機種は「ご利用できません」の状態です。
近いうちに「楽天モバイル公式スマートフォン」というお墨付きをもらったiPhoneが出てくることを願うばかりです。
開通作業と初期設定
楽天モバイルで動作確認済みの端末と楽天回線の契約申し込みが終了すると、数日後に端末とSIMカードが届きます。
私も、OPPO A5 2020を購入して楽天回線を申込みましたので、端末が届いてから動作させるまでの
- MNP転入手続き(電話番号を持ち込みの場合)
- 開通手続き・初期設定
- アプリ(「my 楽天モバイル」「Rkuten Link」のインストール
を簡単に説明します。
一言で言ってしまえば、同封されてくる「START GUIDE」に沿って設定を行えば、非常に簡単!です。
1. MNP転入手続き(電話番号を持ち込みの場合)
(新しい電話番号でご利用の方は、以下の「2.開通手続き」から始めて下さい。)
以前の携帯キャリアで使われていた電話番号を持ち込む(NMP)場合、NMPの転入手続きを行う必要があります。
現在お使いの電話番号をそのまま持ち込んで楽天モバイルへ乗り換えられる場合(MNP)、事前に、現在ご契約中の携帯電話会社から「MNP予約番号」を取得してください。
詳細は、こちらをご覧ください。
この「MNP予約番号」は、楽天モバイルをお申込み頂く時に必要になります。
現在ご使用中のスマートフォンから、「スタートガイド」に掲載されているQRコードを読み取り「my 楽天モバイル」にアクセスします。
あとは、「スタートガイド」に記載されている手順に従ってMNP転入手続きを行います。あるいは、こちらをみながらすすめることもできます。
2. 開通手続き・初期設定
開通手続きも簡単です。スタートガイドに従って手続きを進めていきます。
- スマートフォンの電源がOFFの状態で、SIMカードをセット
- スマートフォンの電源をONにして、表示される画面の案内に従って初期設定を進めていきます。
- インターネットの接続を確認します。ブラウザアプリなどを利用してWebページが表示されれば、楽天回線の開通手続きは終了です。
具体的な初期設定の方法は、こちらで確認できます。
3. アプリ(「my 楽天モバイル」「Rakuten Link」のインストール
楽天モバイルを便利にお使いいただくためのアプリ、
- my 楽天モバイル
- Rakuten Link
をインストールします。
my 楽天モバイル
各種情報の確認や変更を行うアプリです。
- 利用状況の確認
- 契約者情報の設定・変更
- サービスエリアの確認
- オプションサービスの追加
- データチャージ
- データ制御モードのON/OFF
- メッセージ相談
などが行なえます。スタートガイドに記載されているQRコードを読み取ってインストールして下さい。
Rakuten Link
通話・メッセージ・SMSなどが無料で使えるアプリです。
このRakuten Link 経由で通話を行うことで、国内通話がいつでも誰とでも24時間かけ放題となります。
こちらもスタートガイドにインストール先のQRコードが記載されているので、それを読み取ってインストールして下さい。
タブレットはどうなっている?
タブレットの中で、楽天モバイルの公式タブレットになっているものは、未だ一つもありません。
一部の機能について動作(データ通信、SMS機能)が確認されているものは、以下の通りです(但し、動作保証外端末ですので、ご利用は自己責任となります)。
メーカー | 機種 |
---|---|
HUAWEI SIMフリー版 | HUAWEI MediaPad M5 HUAWEI MediaPad M5 lite 8 HUAWEI MediaPad M5 lite |
Apple (NTTドコモ) | iPad(第7世代) iPad(第5世代) iPad(第3世代) iPad Pro(11インチ) iPad Pro(11インチ)(第2世代) iPad Pro(12.9インチ)(第4世代) |
Apple (SIMフリー版) | iPad(第7世代) iPad(第5世代) iPad(第3世代) iPad Pro(11インチ)(第2世代) iPad Pro(12.9インチ)(第4世代) |
まとめ
第4の携帯キャリアとして楽天モバイルのアンリミットが、2020年4月8日にサービスを開始しました。
サービス内容は、他の3大キャリアを凌駕するとても革新的なものになっています。
- データ通信容量をどんなに使っても2,980円(税抜)
- Rakuten Link を使えば、国内通話がかけ放題
- 契約の縛りなし。解約料なし。
という、私達ユーザーにとってはとても有り難いサービスですが、残念ながらユーザー数はまだ100万人程度。
この楽天モバイルのアンリミットが成功するかどうかは、
- エリア拡大が順調にすすむか?
- 対応機種がユーザーを満足させられるか?
にかかっていると言えるでしょう。
特に後者の対応機種については、iPhone対応が望まれます。
2020年10月現在では、楽天モバイル公式サポート機種にiPhoneは一つも含まれていません。徐々に動作確認が取れつつあるのは嬉しいのですが、既にサービスを開始して未だこの状態というのは、ちょっと残念な気もします。