モバイルWiFiルーターへのニーズが高まってきています。
理由は、
- 自宅でお仕事のテレワーカー・リモートワーカーが急増中。
- 自宅や外出先で動画や映画を観る人が増えてきた。
- モバイルWiFiルーターなら、導入と設定が簡単で楽。電源を入れればすぐに使える。
- TVCMの影響で、「データ容量無制限、しかも格安!」が浸透してきた。
といったことが挙げられます。
自宅でのテレワークや外出先で動画を観るとしても、今や、「月額の通信費は3,000円台!」なんていうのは当たり前。なのに、未だに多くの方が月額8,000円近くの携帯料金を払っている…
驚き!高すぎます。では、どうやって?どうすれば安く出来るのでしょうか?
ここでは、ネット通信費を安く抑える幾つかの方法をご紹介します。
モバイルWiFiって何?
モバイルWiFiとは?
まず、モバイルWiFiについて簡単にご紹介しておきます。
ご自宅からインターネットにアクセスする際に、多くの方が利用しているのが固定光回線。NTTやKDDI、ソフトバンク等が「○○ひかり」と呼んでいるサービスがよく知られていますが、近くまで敷設されている光ファイバーを経由します。
ただ、アパートや賃貸マンションでは、この固定光回線を引き込むことができなかったり、設置の際に発生する工事を認めてもらえなかったり、中には、工事日が数週間後ですぐには使えない、設定が面倒といった理由で導入を諦めている方も多いようです。
一方のモバイルWiFiは、インターネットへのアクセス方法に携帯網等の電波を使用します。電波が届けば導入は楽。しかも設定も簡単なので、殆どの場合、その日のうちに使えるようになります。
加えて、スマホと似たような形状のモバイルWiFiルーターも販売されていますので携帯可能、外出先でもノートPCを繋げてネットにアクセスできるなど、自宅に居るような感覚で使えます。
モバイルWiFiのメリット
最近の通信回線の利用傾向として、アクセスデータの大容量化が挙げられます。
テレワーク・リモートワークで1日中通信回線を利用していたり、Youtubeや映画等の動画を視聴する機会が増えているからです。しかも、月50GBなんて当たり前!
モバイルWiFiの多くは、データ容量無制限なので、このようなニーズに十分対応できます。
モバイルWiFiのもう一つのメリットは、「データ容量無制限なのに格安!」という点。今では、月額2,590円(税抜)~というサービス(GMOとくとくBBのWiMAXの場合)も出てきています。
従って、ヘビーユーザーの使用に十分応えられるサービスと言えるでしょう。
モバイルWiFiのデメリット
もちろん、メリットばかりではありません。
デメリットとしては、電波が届かないところでは使えないこと。また、電波状況が悪いところでは、途中で通信が途絶えたり通信速度が極端に下がったりと、固定回線と比べて通信が不安定な点は否めません。
他にも、固定回線と比較すると通信速度が下がる、データ容量に制限がかかる(3日で10GB、月に7GBまで)場合があるといったデメリットがあります。
参考記事

高すぎる携帯料金。現状は?
このサイトの管理人である私の自宅は、14階建てのマンションにあります。500世帯もある大所帯。15年ほど前にNTT東日本の「フレッツ光マンションタイプ」と契約し、今でも毎月6,000円近く支払っています。
(写真はイメージです)
当時はまだ、NTT東日本以外に同様の回線サービスを提供している会社がなく、私自身も出来るだけ高速のネット環境が欲しかったため、上記の料金で契約しました。
トラブルは殆どありません。安定して使えています。ただ最近、冒頭で述べたように同様のネット環境が4,000円近くで利用出来るようになってきているので、乗り換えを検討しています。
私のようにマンションを購入し固定回線を引ける世帯であればいいですが、中には一人住まいで、固定回線が引けないところにお住まいの方もおられるでしょう。
また、固定回線は引けないことはないが、工事日が数週間後と時間がかかる、設定が面倒そう、配線がごちゃごちゃになるなど、導入に二の足を踏む方もおられるようです。
だから、多くの方が大容量の高価な携帯プランを契約したまま。
例えば、50GBの月額データ容量に「5分かけ放題」オプションをプラスすると、
ドコモ(ギガホ):7,850円(税抜)
au(auデータMAXプランPro):8,350円(税抜)
ソフトバンク(ウルトラギガモンスター+):8,280円(税抜)
注)2020年5月頭現在の料金。各種割引は含んでいません。
「う~ん、高い!」と言わざるおえない状況です。
また、テレワーク等でノートPCをネットに接続するには、スマホに「テザリング」という有料オプションを追加(月額500円程度かかる場合あり)する必要があります。
2018年の夏に、「携帯料金は高すぎる。4割程度安くする余地がある」と政府の官房長官が発言したことで、携帯料金の大幅値下げに大きな期待が集まりました。でも蓋を開けてみれば、上記のように高止まり。以前の料金と殆ど変わらずの状態に落ち着いてしまいました。
正直、このままでは高すぎます!別の方法で、月額料金を安くする方法はないものでしょうか?
格安SIM + モバイルWiFiルーター
月額料金を安くする方法の一つが、「格安SIM + モバイルWiFiルーター」という組み合わせです。
格安SIMは、3大携帯キャリアから回線を借り受けてサービスを提供している(自営網ではありません)会社が提供しているSIMです。スマホには、この格安SIMを使用します。
その名の通り、データアクセスの月額料金が3大キャリアと比べて格安というのが大きな特徴です。
ただ、格安SIMにも問題があって、データの使用量が30GB、50GBという大容量になると急激に料金が上がってしまいます。小・中のデータ容量で十分という方におすすめなのが格安SIMなのです。
そこで、「大容量で格安。しかも無制限」というモバイルWiFiルーターを、格安SIMの代替えとして使います。格安SIMは、通話用として使用するだけ。
モバイルWiFiルーターは、データアクセス用にスマホと携帯回線を接続するための機器(ルーター)です。データアクセスに格安SIMは使用しません。
また、PCやタブレット等の端末も、このモバイルWiFiルーター経由でデータアクセスすることができます。
この組み合わせの月額料金は、
- 通話は、格安SIM:LINEモバイル(500MB)の1,100円から
- データアクセスは、モバイルWiFiルーター経由:WiMAXの2,590円から
で、合計:3,690円(税抜)から。
このように、携帯キャリア時の約8,000円と比べると大きく削減できることがお分かりでしょう。
ただ、万能ではありません。
- 常に2台持ち歩く必要があり面倒。充電も面倒。
- 外出先でモバイルWiFiルーターを忘れた場合、データーアクセスは格安SIMを使用することになり、最悪速度制限がかかってしまう。
といった問題は残ります。
参考記事

デュアルSIMはどうなの?
「2台持ち歩くのは重いしかさばる。1台で何とかならない?」
といった要望に応えると期待されるのが、DSDV(Dual SIM Dual VoLTE)という機能をもったスマホです。
DSDVとは、2枚のSIMを挿入し2回線の着信を同時に待ち受けできる機能。電話番号の他、状況に応じて通話と通信のSIMを使い分ける事もできます。
つまり、一方には通話専用として使用する格安SIMを、もう一方にはモバイルWiFiルーター用のSIMを挿入し、上記の「格安SIM + モバイルWiFiルーター」を1台のスマホで完結させるというもの。
- 通話は、格安SIMを使用。
- データアクセスは、モバイルWiFi用SIMを使用。
PCは、スマホのテザリングをオンにしてWiFi接続。上記のモバイルWiFi用SIM経由でデータアクセスするというものです。
ただ、ここで問題なのが、モバイルWiFi用SIMを販売する側の、DSDV搭載スマホとそのテザリングの動作確認状況です。
DSDV機能搭載のスマホは、既に何種類が販売されていますが、モバイルWiFi用SIMを販売しているサイトには、動作の確認がとれた端末のリストがないようです。テザリング機能のサポートもはっきりしません。
このDSDVについては、もう少し時間がかかりそうです。
今のところの究極は、楽天モバイルのサービス!?
2020年4月8日に、楽天モバイルが自ら携帯網を構築しサービスを開始したた「UN-LIMIT」というサービスがスタートしました。
その名の通り、データ容量無制限という回線サービスで、月額料金は、2,980円(税抜)と超格安!
かけ放題の通話は「Rakuten Link」というアプリ経由となりますが、これを使って通話すれば、国内通話はかけ放題。
しかも、データ容量も無制限に使えるのですから、月額2,980円(税抜)という価格は魅力的です。
ご参考記事:

同様のサービスをドコモ、au、ソフトバンクで利用しようとすると、約8,000円かかるのですから超格安です!
ただ、残念なのは、
- 2020年のサービスエリアは限定的(サービスエリアはこちら。「楽天回線」の方をチェックして下さい)。本格的なサービスは、2021年以降になる模様。
- iPhoneが使えない。
といった問題が残っています。
私達が期待したいのは、近い将来にも、ドコモ・au・ソフトバンクの3大携帯キャリアが、この楽天モバイルと同様あるいは同様に近いサービス内容と価格で回線サービスを提供してくれること。
まだ、楽天モバイルの回線サービスが本格的に使えるようにはなっていないため、各社様子見のようですが、近い将来、楽天モバイルが盛り上がって現3大キャリアも追随せざるおえない状況になることに期待したいものです。
5Gのサービスは?
先日の2020年3月末、ドコモ・au・ソフトバンクから相次いで「5G」サービスを開始したという発表がありました。
その特徴は、
“5Gは、「高速・大容量」「低遅延」「多数端末との接続」という特徴を持っています。これらの特徴により、4K/8K高精細映像やAR/VRを活用した高臨場感のある映像の伝送、自動運転サポートや遠隔医療などを実現し、様々なサービス、産業を革新すると期待されています。”
引用):NTTドコモのHPより
とあります。
ただ、各社から発表された回線のサービス料金をみるとやはり高価!しかも、まだ地域限定のサービスで、本格的普及には数年かかるようです。
4K/8Kの高精度の映像を鑑賞したいという方ならともかく、現在の映像レベルでも十分という方には、ちょっと高すぎ。
料金が安くなることを期待するには、時間が掛かりそうです。
まとめ
テレワークやリモートワークが浸透してきています。また、ネット経由で動画や映画を視聴したいというニーズも高まってきています。
現在のスマホでもこのようなニーズに応えることは出来ますが、ネックは通信料が高いこと。
そこでおすすめしたいのが、モバイルWiFiの導入です。工夫すれば5,000円以下で導入できます。
そして期待したいのが、楽天モバイルの「UN-LIMIT」のようなサービスを、現3大携帯キャリアにも同じような料金で提供してもらうこと。
以上を表にまとめてみました。
料金 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
現在の 携帯キャリア | 約8,000円 | スマホ1台で OK!シンプル | 料金が高い |
格安SIM + モバイルWiFi | 3,690円 から | 安い。 携帯回線が 色々選べる (ドコモ、au、 SB、WiMAX など)。 | 端末が2台 かさばる。 重い。 忘れた時 どうする? |
楽天モバイル | 2,980円 | 料金が安い。 端末は1台で シンプル。 | まだ、 地域限定。 端末が限定 される。 iPhoneが 使えない |
現時点で通信費を抑えるおすすめのモバイルWiFiは、「格安SIM + モバイルWiFiルーター」です。
ただ、技術は進化しています。1年後、2年後には新しい解決法でさらに通信費を削減できるようになるでしょう。
楽天モバイルの「UN-LIMIT」もその一つです。
さらに、この「UN-LIMIT」のサービスが起爆剤となって、日本全体の携帯料金・モバイルアクセス料金がもっと安くなることを大いに期待したいものです。