格安SIMで使う端末を選ぶにあたって、注意しておきたいことはいろいろあります。
価格も性能も端末によって大きく異なっているので、どの端末を買うべきか、事前にしっかり調べておくことが大事ですね。
この記事では、格安SIM端末の選び方のポイントについて解説します。乗り換えを検討している方は、ご覧ください。
格安SIMの対象となるスマホ端末(SIMフリー端末)の特徴として、
- 海外製品のものが多い、メーカーや機種が非常に多い
- 価格帯もエントリーモデルから高性能機種まで、選択肢が広がっている
- 今では、MVNO各社から、スマホ本体と格安SIMをセットにした「スマホセット」が販売され、本体価格も分割払い可能となっており、購入しやすくなってきている
といった事が挙げられます。
逆に言うと、選択肢の幅が広がることで選択に迷ってしまうことにもなりがちです。
まず、自分自身の格安スマホの使い方やどのような使い方を想定しているか等の目的をはっきりさせることが重要です。
使いもしない機能に目を奪われ、後々、「高価な機種を買ってしまった。」と後悔することの無いようにしたいものですね。
購入前にチェックしておきたい選び方13のポイント
まずは購入前にチェックしておきたい選び方のポイントについて解説します。
選び方:スマホの対応周波数
一番重要なポイントです。つまり、SIMフリースマホが、ドコモ系の格安SIMで使えるのか、au系の格安SIMで使えるのか、そのポイントになるのが、この周波数です。
無線で通信を行う場合、送信側(ドコモ、au、SoftBank)と受信側(スマホ端末)で周波数をあわせる必要があります。
日本には、ドコモ、au、SoftBankというキャリアがありますが、通信方式の違いから対応している周波数が微妙に異なります。
今までのように、上記キャリアから端末を購入する場合、既に各キャリアの持つ周波数に合ったスマホのみが販売されていたため、ユーザはこの周波数を気にする必要はありませんでした。
一方のSIMフリー端末の場合、販売主体は端末メーカーになり、対応周波数もまちまち。この周波数が合っていないと、通信が出来ない、利用可能エリアが狭くなるといった問題が発生します。
例えば、ドコモで使用していたSIMフリーの端末に、au系のMVNOで販売されている格安SIMを載せて使用しようとすると、上記のような問題が発生します。
ドコモで使用していた端末をそのままドコモ系の格安SIMで使用する、あるいはauで使用していた端末をau系の格安SIMで使用するといった場合、上記の周波数の問題は回避できますが、キャリアをまたがって格安SIMへ乗り換える場合は、注意が必要です。
不慣れな方は、各MVNOで販売されている「スマホセット」を購入されるのが、一番無難といえます。
選び方:CPUやメモリ、ストレージ容量
スマホのCPUには、Snapdragon、Kirinなどの種類があります。これらには、それぞれ性能が抑えられているエントリークラスのもの、そこそこ性能が良いミドルスペックのもの、高性能なハイスペックのものがあります。
例えばSnapDragonの場合、SnapDragonの800番台であればハイエンド、600~400番台であればミドルレンジに相当。200番台はローエンドで処理速度も遅くなります。
CPUの性能が良くなるほど、スマホの価格は高くなります。実際のところ、高度なゲームなどで遊ばなければエントリークラスやミドルスペックでも十分です。安さ重視なら、ミドルスペック以下のCPUが搭載されている端末でも良いでしょう。
メモリ(RAM)やストレージ容量(ROM)は、基本的には多ければ多いほど快適に使えます。
メモリ(RAM)は、アプリなどを起動するときに一時的にデータを読み込んでおく領域で、ミドルレンジの格安スマホで2~3GB、ハイエンドの端末で4GB以上が基準になりつつあります。
多ければ多いほど快適に動作するとは言えますが、その分価格が上がってしまうので、基準から外れていないかチェックしましょう。
ストレージ容量(ROM)は、写真、音楽、アプリのデータなどを保存しておく領域。Android端末の場合、microSDカードで拡張できますが、保存できるデータが、写真や音楽などに限定されます。
16~32GBが一般的ですが、廉価版モデルでは8GBということも。最新機種では、64~128GBを搭載するモデルも現れてきています。
メモリは、多くなるほど快適に動作し、ストレージ容量は多いほど保存できるデータも多くなります。
基本的には、メモリ2GB、ストレージ容量16GB以上がおすすめです。これ以下になると、何年も使う端末としては厳しいですね。
選び方:OSのバージョン
OS(Operating System)は、今から購入するならAndroid 6.0以上のものがおすすめですね。しかしAndroid 4.4以上であれば基本的にほとんど変わりませんので、価格の安さを重視するなら4.4以上のもので良いでしょう。
選び方:カメラ
もはやスマホは、このカメラなしには語れません。格安スマホも同じで、動画の撮影も可能となっているものが多いですね。
画素数は、撮れる写真のサイズを表す数値。画質の良さは、確かのこの数値も左右されますが、それだけではありません。
レンズのf値やオートフォーカスの方式などに左右される部分も多いので、カメラにこだわりのある方は、スペックを細かくチェックしましょう。
選び方:画面サイズや解像度
画面サイズは、人によって好みが分かれます。片手で使うなら4インチ台から最高5.2インチ程度になるでしょう。年々大画面化する傾向にあり、最近では、5.2インチ程度が標準的。
両手で使うなら、5.5インチ以上でも良いですね。
解像度は、少なくともHD以上がおすすめです。最近はフルHD(1920 x 1080)の端末も増えてきていますが、スマホは画面が小さいのでHDでもフルHDでも、そこまで大きな差はありません。
より高画質な動画などを楽しみたいならフルHDが良いですが、特に気にしないならHDでも十分ですよ。
選び方:重量
重量も、スマホを選ぶうえでは重要ですね。基本的には軽いに越したことはありません。
選び方:LTE対応
今販売されている格安スマホは、ほとんどがLTE対応ですが、まれに3Gのみにしか対応していない端末もあります。
LTE対応の端末でなければ格安SIMの通信速度は生かせませんので、LTE対応かどうかは確認しましょう。
選び方:バッテリー
仕様やスペック表で表示されている「mAh」は、どの程度のバッテリーを搭載しているかを表します。当然、この数値が大きいほど、バッテリーが長持ちすることになります。
現在のところ、3000mAh前後の機種が多いようですが、「電池持ちの良さ」を特徴としている機種になると、5000mAhを超えることもあります。
選び方:SIMのサイズ
使うSIMのサイズは確認しておきましょう。サイズが違っていると、SIMカードを入れることができません。
選び方:操作性(画面の大きさ、片手に馴染む、画面切り替えの早さは、文字入力のレスポンスなど)は?
格安スマホは、できれば購入前に家電量販店などで触ってみることをおすすめします。
スペックだけを見てもわからないことがあるものです。サイズを数字だけ見てなんとなく理解していたつもりでも、実際に自宅に届いたらイメージと違うことがあります。
例えば画面の大きさですが、5.5インチ以上の端末は、特に大きすぎて使いづらいと感じるケースがあります。片手で使うなら5.2インチが限度でしょう。
画面切り替えの早さや文字入力のレスポンスも、メモリやCPUを見て想像していたよりも遅かったり、反対に快適だったりすることがありますよ。
選び方:カードスロットは?
microSDカードに対応していることも、重要ですね。対応していない端末も中にはあります。
microSDに対応していれば、音楽や動画、写真などのデータをmicroSDに保存することで、その分、本体にたくさんアプリを入れられます。スマホをじっくり楽しみたいなら、microSDに対応している端末を選びましょう。
選び方:価格も大事
SIMフリースマホのスペックを価格帯で分けると、
❏ハイエンドモデル(5万円以上)
❏ミドルレンジモデル(3~4万円台)
❏エントリーモデル(1~2万円台)
の3つに分けることが出来ます。
高性能のスマホを求めるなら、当然ハイエンドモデルということになりますが、最低でも5万円台ということになります。その分、処理能力が高い、ディスプレイがきれい、カメラも高性能など、不満を感じることは殆ど無いでしょう。
一方のエントリモデルは、価格を抑える分性能も劣ります。使い続けていくうちに、物足りなくなる可能性も出てきます。
コスパという観点からすると、両者の中間であるミドルレンジ(3~4万円台)の端末がおすすめということになるでしょう。
自分の予算についてもしっかり把握したうえで購入しましょう。無理に高い端末を買うのは、あまりおすすめできません。また、値段だけを見て、微妙な端末を購入するのも危険です。
格安スマホは、MVNOによっては分割購入もできますので、一括購入が難しい端末も買えますが、分割購入だと月額料金が結果的に上がるデメリットもあります。
月額料金を抑えたいなら、一括購入で買える範囲で最も良いものを選ぶのがおすすめですよ。
選び方:是非チェックしておきたいユーザーレビュー
スペックなどを見た段階では魅力的に思えても、実際に使ってみたらダメなことは格安スマホにありがちです。それを避けるためには、ユーザーレビューをチェックしてみましょう。
各所のユーザーレビューを見れば、その端末が本当に使える端末かがわかります。ただし中には嘘も混じっていたりしますので、自分の目で正確な情報を見極めましょう。
Androidの格安スマホはどこで買える?
従来の大手キャリアのスマホとは異なり、SIMフリースマホは通信の契約などの必要がなく、モノとして単体で購入することができます。パソコンを購入するようなイメージで契約は必要なく、支払いさえすれば直ぐに持ち帰ることが出来ます。
購入場所は、3つ。
❏スマホを開発したメーカーが直営する直販サイト。あるいはAmazon等のECサイト。
❏家電量販店。最近では、キャリアスマホの横に、「格安スマホコーナー」をよく見かけるようになりました。
❏MVNOサイト。このサイトでご案内しているMVNOの公式サイトの殆どで購入する事ができます。
詳細は、

をご覧ください。
SIMフリーのiPhoneはどこで買える?
iPhoneも「6」以降、SIMフリー版が販売されるようになりました。
ただ、Android端末とは異なり、販路は限定的。直販や一部のMVNOに限られます。
一つ目が、Appleが運営するECサイト、「Apple Store」。もう一つが、実店舗のApple Store。
いずれもSIMフリーのため、通信の契約は不要、端末のみが手に入ります。
MVNOの公式サイトでもiPhoneを販売していますが、これは正規ルートで扱われているものではなく、整備品や海外版であることが多いようです。
まとめ
格安SIMの端末を選ぶ際は、スペックや世間での評判をしっかりチェックしましょう。長い期間使うものなので、妥協をしてはいけません。
家電量販店等でも販売されている端末なら、実際に店頭でチェックしてみることをおすすめします。