NTTドコモが、ahamoに続き小容量ユーザーをターゲットにした「ドコモ エコノミーMVNO」の提供を開始。既に、
- NTTコミュニケーションズ(株)のOCNモバイルONE
- トーンライフスタイル(株)のTONE for docomo
として、特長あるエコノミーMVNOサービスを提供しています。
小容量といえば、格安SIM各社が得意とするカテゴリーです。しかし、auからはpovo2.0、ソフトバンクからはLINEMO ミニプランも提供されるようになり、競争が激しく差別化も難しくなってきています。
そんな中、OCNモバイルONEのエコノミーMVNOやTONE for docomoには、他とはちょっと違った特長があり、ちょっとした注目を浴びているようです。
ここでは、それぞれのサービスのメリット・デメリットや、こんな方におすすめ!といった内容を中心にご紹介しています。
ドコモ エコノミーMVNOとは?
NTTドコモは、2021年10月、小容量カテゴリーの「ドコモ エコノミーMVNO」の取り扱いを発表。既にサービスを展開中のギガホやahamoでカバーしきれない小容量カテゴリーをこのエコノミーMVNOで充当し、KDDI(au)やソフトバンクに対抗していくようです。
ドコモ エコノミーMVNOの位置づけ
カテゴリー | カバーする データ容量 | 特徴 |
---|---|---|
プレミア | 小容量~ 無制限 | 店頭でのご案内などで、契約から 使い方までフルサポートを実施する 料金サービス |
ahamo | 中容量 | デジタルネイティブ世代にフィット するオンライン特化型の料金サービス |
エコノミー MVNO | 小容量 | 提供主体はエコノミーMVNOながら、 dポイントやドコモショップ取扱い などのドコモならではの連携がある 低廉な料金サービス |
(上表と画像は、NTTドコモの報道発表より引用)
このように、ドコモ エコノミーMVNOは、月間のデータ使用量が3GBくらいまでの小容量ユーザーをターゲットにしており、具体的には、
として提供されています(NTTドコモからの提供ではなく、提携会社からの提供になります)。
では、もう少し具体的にそれぞれのサービス内容をみていきます。
OCNモバイルONEのエコノミーMVNOとは?
OCNモバイルONEは、NTTコミュニケーションズ(株)が提供中の格安SIMサービスです。
OCNモバイルONEは、格安SIM(或いは格安スマホ)が始まった当初からそのサービスを提供している老舗。NTTドコモから4G/LTE回線を借り受け、現在は、月間データ容量10GBまでの小容量ユーザーを主なターゲットとしているMVNO事業者です。
OCNモバイルONEの料金プランは下表のようになっており、ドコモ エコノミーMVNOとして、500MB/月の料金プランが追加されました。
(料金は、税込)
音声対応プラン | 500MB/ コース (エコノミー MVNO) | 1GB/月 コース | 3GB/月 コース | 6GB/月 コース | 10GB/月 コース |
---|---|---|---|---|---|
月額料金 | 550円 | 770円 | 990円 | 1,320円 | 1,760円 |
無料通話 | 10分 | – | |||
容量超過時の 通信速度 | 200kbps | ||||
通話料 | ■ 22円/30秒 ■ OCNでんわ経由で11円/30秒 | ||||
かけ放題 オプション | ■ 10分かけ放題:935円 ■ トップ3:935円 ■ 国内通話完全かけ放題:1,430円 | ||||
割引 | – | OCN光モバイル割:月額220円割引 |
このように、OCNモバイルONE エコノミーMVNOの特長としては、
- 月間のデータ容量500MB(= 0.5GB)で、月額税込550円の低廉なサービス。
- 加えて、エコノミーMVNOには、10分間の無料通話付き。また、かけ放題オプションを追加すれば、国内通話かけ放題も可能。もしくは、OCNでんわ経由の通話料は11円/30秒と携帯キャリア会社の半額なので、かけ放題オプションに加入しなくても通話料を半分に抑えることも出来る。
- 0.5GB/月で足りない場合は、1GB/月、3GB/月に容易に移行可能。
- しかも、OCNモバイルONEのオンラインショップでは、iPhone 11をはじめとして多様なスマホ端末も販売中。「端末+SIM」のセットをお買い得価格で購入でき、乗り換えがやりやすい。
- エコノミーMVNOは、全国2,300店舗のドコモショップでも申し込み可能。対面で対応してくれるので、安心して申し込める。
- ドコモの「dアカウント」や「dポイント」との連携も可能。dポイントが貯まる・使える。
といった特徴があります。
OCNモバイルONEのエコノミーMVNOは、こんな方におすすめ
OCNモバイルONEのエコノミーMVNOは、特に、
- データアクセスよりも通話中心の方
- ガラケー(フィーチャーフォン)からスマホへの乗り換えをご検討中など、これからスマホデビューされる方
が主なターゲットになります。
理由は、
- 月額550円から始められる。しかも、10分の無料通話付き。
- 大手キャリアと同様のかけ放題プランが用意されている。
- OCNモバイルONEのオンラインショップでは、多様な端末が用意されているので、「端末+SIM」のセットで申し込みやすい。
といったことがあげられます。
以下の記事にもあるように、まもなく3Gのサービスが終了(停波)します。3Gのみの古いガラケー(フィーチャーフォン)をお使いの方は、4G/LTEや5Gに対応したスマホへ乗り換える必要があり、ここでご紹介してるOCNモバイルONEのドコモ エコノミーMVNOは、そのような方に最適のプランです。
まもなく3Gのサービスが終了する
■ ■ 3Gのサポート終了について■ ■
各携帯キャリアでは、既に「3G回線のサポート終了予定」を表明しています。
特に、KDDI(au)の3Gのサポート終了は、本年2022年の3月末となっているので、ご注意ください。
OCNモバイルONEへの乗り換えがやりやすくなった!
数年前まで、格安SIMなどの携帯・スマホサービスに乗り換えるには、
- MNP(Mobile Number Portability、携帯番号を持ち込んでの乗り換え)の手続きを行うだけで、3,300円の手数料が発生していた。
- 契約中の携帯・スマホサービスを解約するために最大10,450円の解約料が発生していた。
- キャリアのメールアドレスが使えなかった。
といった高い壁があり、格安SIMへの乗り換えがなかなか進まないという問題が発生していました。
でも、以下のように、これらの問題は解決済み或いは解決されつつあり、OCNモバイルONEへの乗り換えがやりやすくなっています。
★ 「乗り換え」をお考えの方に朗報! ★
2021年4月1日より、MNP(※)転出手数料が無料となりました。
NTTドコモやau、ソフトバンクからOCNモバイルONEへのMNPが、更にやりやすくなりました。
※)MNP:Mobile Number Portability。電話番号はそのままで携帯電話会社のサービスを乗り換えること。
◆◆ 契約解除料の免除について ◆◆
NTTドコモは、解約金や解約金留保の廃止を発表。2021年10月1日より適用されています。
詳細は、こちらの報道発表をご覧ください。
SoftBankも、2022年2月1日より解約金を廃止すると発表しています。
詳細は、こちらの報道発表をご覧ください。
auも、2022年3月31日をもって契約排除料を廃止すると発表しました。
詳細は、こちらの報道発表をご覧ください。
■ OCNモバイルONEでも、キャリアメールが使える! ■
携帯キャリア各社は、キャリアメールの持ち運びを可能にするサービスを開始しました。利用料は、月額330円(ドコモ、KDDIの場合)。
- NTTドコモは、2021年12月16日から、
- KDDI(au)は、2021年12月20日から、
- ソフトバンクは、年額3,300円で2021年12月20日から、
これで、OCNモバイルONEへ乗り換えるとキャリアメール(@docomo.ne.jpなど)が使えなくなるという問題が解決しました。
OCNモバイルONEのエコノミーMVNOのメリット・デメリット
OCNモバイルONEが提供するドコモ エコノミーMVNOのメリット・デメリットをまとめると、次のようになります。
メリット
- OCNモバイルONEのエコノミーMVNOは、iPhone 11をはじめとして「端末+SIM」のセット購入がやりやすい。
- 料金プランは、0.5GB/月で月額550円(税込)~と、格安SIMの中でも最安級。
- データ容量0.5GB/月(=550円)+通話かけ放題(=1,430円)で税込1,980円/月(但し、端末代金は含まず)と、携帯キャリアのガラケー月額料金と比べても遜色なし。
- 以上のような理由から、OCNモバイルONEのドコモ エコノミーMVNOは、ガラケー(フィーチャーフォン)からスマホへの乗り換えをご検討中の方にとって、非常に乗り換えやすいプラン。しかも、使用する回線は、NTTドコモの4G/LTEなので安心!
- 通話にも適したプラン。
エコノミーMVNO(0.5GB/月コース)には、予め10分の無料通話付き。この他にも、携帯キャリアと同じようなかけ放題プランが揃っている。また、OCNでんわ経由であれば、11円/30秒と通話料金が携帯キャリアの半額。
スマホを通話メインで利用される方には、とても見逃せないプラン!
- このドコモ エコノミーMVNOの申し込みは、ドコモショップでも可能。
- NTTドコモが提供する「dアカウント」「dポイント」との連携が可能で、
・通信料金やサービス利用に「dポイント」が付与される
・通信料金の支払いに「dポイント」が充当できる
・各種Webサービスの利用は「dアカウント」が利用可能
となっている。
デメリット
- OCNモバイルONEは、NTTドコモのように携帯・スマホ回線を自ら所有し運営・管理するMNOではなく、NTTドコモから回線を借りてサービスを提供するMVNOです。
データ通信の速度や安定性は、NTTドコモと比較すると劣るところがある(但し、現在はかなり改善されています)。
- ドコモ エコノミーMVNOの申し込みは、ドコモショップでも可能。しかし、契約後のサポートは行っていない。
- 現在のところ、5Gには未対応(但し、5G対応のスマホは販売中)
また、現在ドコモ回線をご利用の方が、こちらのエコノミーMVNOへ乗り換えられる場合、
- MNP手続きが必要。
- 利用期間を引き継げない。
- 「ファミリー割引」などドコモの各種割引サービスの回線数カウントに含まれない。
といった制限がありますのでご注意ください。
OCNモバイルONEのエコノミーMVNOは、こんな方にオススメ!
繰り返しになりますが、
- ガラケー(フィーチャーフォン)からスマホへデビューしようという方。
- スマホの利用は、データ通信よりも通話中心という方。
- データ利用は、ほとんどがLINEを利用するくらい。0.5GBのデータ容量で十分という方。
TONE for docomoとは?
もう一つのドコモ エコノミーMVNOは「TONE for docomo」で、トーンモバイルから提供されており(正式には、トーンライフスタイル(株)から提供されていて、親会社はフリービット(株))、「あんぜん見守り機能」にフォーカスしたサービスになっています。
ターゲットとするユーザーも、小学生・中学生・高校生及びそのご家族の方々になります。
TONE for docomoのサービス概要
TONE for docomoのサービス概要をみてみましょう。
提供会社 | トーンライフスタイル 株式会社 所在地: 〒150-0044 東京都渋谷区円山町3-6 E・スペースタワー |
使用回線 | NTTドコモ (NTTドコモより回線を借り受 けて本サービスを提供している MVNOになります) |
主な対象者 | ・お子様とそのご家族 ・ご高齢の方とそのご家族 ・スマホが初めてという方 など |
基本 月額料金 | 1,100円(税込) |
契約 事務手数料 | 3,300円(税込) |
使用可能 炭末 | お子様: そのご家族: |
回線速度 | 0.5 ~ 0.6Mbps |
データ容量 | 無制限 |
LINE等の SNSの利用 | 可能 |
通話料 | 11円/30秒(国内通話) |
TONE IP電話 通話料 | トーンモバイル同士:0円、 国内携帯電話宛: 23.1円/分、 国内一般加入電話宛: 14.3円/3分、 国外宛:国に依存 |
動画の視聴 | WiFiを利用するか、 下表の「動画チケット」を 購入することで視聴可能。 |
オプション | 詳細は、こちら。 |
セキュリティ | セキュリティオプションも用意 されています。 詳細は、こちら。 |
申し込み 購入方法 | ドコモショップ |
支払い方法 | クレジットカード、 口座振替 |
TONE for docomoの使い方
まず、お子様に持たせる端末としてiPhoneをご用意ください。
(ご利用可能なiPhoneは、こちらの「iPhoneの対応機種を確認したい」で確認できます)。
次に、ドコモショップにて「TONE for docomo」をお申込み頂き、SIMを購入・挿入します(ドコモショップにてiPhoneも購入も可能です)。
この状態(月額税込:1,100円のベース状態)では、
- 使用する回線は、NTTドコモ。
- インターネットが使い放題(但し、通信速度は0.5 ~ 0.6Mbpsなので、利用できるアプリに制限があります)。
- 動画のようなある程度の高速通信が必要な場合は、Wi-Fi経由か「動画チケット」オプションの購入が必要。
- 090/080/070による通話(11円/30秒)もしくは、050によるIP電話
が可能になります。
これに、必要に応じて、下表にあるようなオプションを追加していきます。
例えば、「アプリ制限機能」「GPS見守り機能」「自画撮り被害防止」といったTONE for docomoの看板的な機能を使う場合は、下表にある「TONE ファミリー」オプション(月額308円)を購入します。
見守りの設定や管理機能を、親のスマホ(iPhoneもしくはAndroid端末)やパソコンにもインストールします。これで、遠隔からの操作が可能になります。
このように、ネットの危険も日常生活の安全も、様々なリスクから利用者(お子様等)をしっかり見守ることができます。
TONE for docomoのオプション
TONE for docomoで利用できる主なオプションは下表のとおりです。
オプション名 | 説明 | 月額料金 (税込) |
---|---|---|
電話オプション | ||
音声通話 かけ放題 | 音声電話番号(090/080/070)での 通話を利用した5分以内の国内通話が 回数無制限でかけ放題になる オプション。 | 770円 |
留守番電話 | 音声通話番号(090/080/070)での 留守番電話を利用できるオプション。 | 385円 |
TONE IP電話 かけ放題 | TONE IP電話アプリから発信する 050 IP電話の10分以内の国内電話が 回数無制限でかけ放題になる オプション | 550円 |
TONE IP電話 留守電 | TONE IP電話アプリにて、050番号で 留守番電話サービスが利用できる オプション | 110円 |
安心・セキュリティオプション | ||
つながる端末補償 by トーンモバイル | トーンモバイル for docomoを利用 して、電話・通信を行っている端末が、 自然故障・破損・水没した際に、 無償で修理が受けられるサービス。 | 550円 |
TONEファミリー オプション | お子様やお年寄りなどのご家族向け に、「スマホの利用状況や利用制限 を管理できる」オプション。 例えば、 家族が今どこにいるかといった位置 情報を保護者が閲覧管理する、 子供の閲覧できるサイトを制限 する、 など | 308円 |
あんしん インターネット オプション | 小学生・中学生・高校生、それぞれの 年齢に最適なサイトだけを閲覧できる よう、予めフィルタリングが設定され たトーンモバイル専用の ウェブブラウザアプリ。 不適切なサイトや有害情報からお子様 を守り、出会い系・架空請求などの トラブルを未然に防ぎます。 | 110円 |
その他の便利なオプション | ||
トーンモバイル WiFi by エコネクト | 全国15万箇所以上でWi-fi接続の利用 ができるオプション | 398円 |
TONEメール オプション | tone.ne.jpドメインのメールアドレス が利用可能になるオプション | 88円 |
動画チケット | 動画チケットをチャージし、モードを 切り替えることで、動画視聴を快適に ご利用頂けるオプション | 370円/GB |
TONE for docomoのメリット・デメリット
以上、NTTドコモのエコミーMVNOを提供するTONE for docomoの概要をご紹介してきました。
メリット・デメリットをまとめてみました。
メリット
- スマホに「アプリ制限機能」「GPS見守り機能」「自画撮り被害防止」という機能が設定できる機能は、このTONE for docomoの大きな特長です。他の携帯キャリアや格安SIMでは、お目にかかることのない機能です。
- 全国のドコモショップで申し込みます。対面での申込みなので、初期設定含めて安心して申し込めます。
- NTTドコモのdアカウント、dポイントとの連携が可能。dポイントが貯まる・使えます。
デメリット
- TONE for docomoは、月額税込1,100円のベース機能に、必要な機能をオプションで追加していく方式になっています。「分かりづらい」という声や、エコノミーと謳いながらも「オプションを追加していくと、結局高くなってしまうのでは?」という声もあがっています。
- お申込みは、実店舗のドコモショップのみです。オンラインでの申込みは出来ません。家電量販店やカメラのキタムラでのお申込みも出来ません。
TONE for docomoは、こんな方におすすめ
- スマホをお子様に買い与えたいと思っているが、利用できるアプリや閲覧できるサイトに制限を設けたり、自画撮り防止を行うなど、健全な使い方を促したいとお考えの親御様
- お子様の外出先の行動をスマホで見守りたいという親御様
- ご高齢のご両親の外出先での行動をスマホで見守りたいという方
- スマホの機能は最小限でOK(例えば、LINEができればOKなど)なので、月額料金を出来るだけ安くおさえたいという方(使わなくなったiPhoneを再利用することもできる(※)ので、月額税込1,100円から利用できます)
(※)ご利用可能なiPhoneは、こちらの「iPhoneの対応機種を確認したい」で確認できます)。
エコノミーMVNOのまとめ
以上、NTTドコモの小容量サービスであるエコノミーMVNOについて、提携会社から提供されている、
- OCNモバイルONEの「エコノミーMVNO」
- トーンモバイルのエコノミーMVNO 「トーンモバイル for docomo」
をご紹介してきました。
OCNモバイルONEのエコノミーMVNOは、
- ガラケー(フィーチャーフォン)からスマホへの乗り換えをご検討中の方。あるいは、これからスマホデビューされる方
- スマホを通話中心でご利用の方
- 毎月のデータ容量は、0.5GBもあれば充分という方
といった方にオススメのサービスで、OCNモバイルONEのオンラインショップもしくは実店舗のドコモショップでお申込み頂けます。
一方のトーンモバイル for docomoは、
- 高校生・中学生・小学生及びそのご家族の方で、機種はiPhoneに限定
といった方にターゲットを絞ったサービスで、実店舗のドコモショップのみでお申込み可能です(オンラインショップでは、お申込みできません)。
両方のサービスとも、NTTドコモの「dアカウント」と連携させて「dポイント」を貯める・使うことができるので、とてもお得です。