2020年12月頭、NTTドコモよりahamo(アハモ)が発表されました。
楽天モバイルのUN-LIMIT(アンリミット、以降、最強プランと称します)を強く意識したのかどうかは分かりませんが、
- 月額データ容量:最大20GB
- 5分かけ放題付きで月額料金:2,970円(税込)
という価格的にインパクトのあるサービスが、NTTドコモより提供されたのです。
そして、2022年6月9日、ahamoで100GB:4,950円/月という「ahamo大盛り」のサービスもスタートしました。
契約の縛りがなく解約料も0円など、月間のデータ容量を除いて楽天モバイルの「Rakuten 最強プラン」に近いサービスが、NTTドコモから提供されたのです。
ここでは、NTTドコモのahamo(アハモ)と楽天モバイルの最新Rakuten最強プランを徹底比較してみました。
ご注意:
1. 楽天モバイルのRakuten最強プランには、
- 楽天モバイル自身が携帯回線を所有しサービスを提供する楽天回線
- 楽天回線のエリア外で使用されるパートナー回線(=au)
の2種類の回線があり、どちらも月間のデータ容量が無制限で使えます。ここでは、両回線を含めたRakuten最強プランとして比較しています。
2. 2022年7月よりUN-LIMIT VIIの提供が開始され、2023年6月にはRakuten最強プランへと進化しました。パートナー回線(au網)含めて、データ使用量と料金は以下のようになっています(料金は税込)。
0 ~ 3GB:1,078円
3 ~ 20GB:2,178円
20GB ~ 無制限:3,278円
ahamoと楽天モバイルの最強プラン。おすすめは?
NTTドコモの「ahamo(アハモ)」と楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」。
まず、大きく何が違うのでしょうか?比較してみました(料金は税込)。
NTTドコモ ahamo | 楽天モバイル 最強プラン | |
---|---|---|
利用回線 | ドコモ | 楽天回線 5G/4G LTE au 5G/4G LTE |
5G対応 | ○ (追加料金なし) | ○ (追加料金なし) |
サービス エリア | ◎ プラチナバンドが | ◯ 楽天回線は、 |
月間の データ容量 | 20GB ahamo大盛りは | 無制限 |
通話 | 1回の通話が5分以内 であれば、かけ放題。 | アプリ (Rakuten-Link) を使えば、回数・通話 時間に関係なく、 無料でかけ放題 |
通話 かけ放題 オプション | 24時間いつでも 誰とでも かけ放題: 1,100円/月 | 15分かけ放題: 1,100円/月 |
月額料金 | 0 ~ 20GB: ahamo大盛り | 0 ~ 3GB: 1,078円 3 ~ 20GB: 2,178円 20GB ~ 無制限: 3,278円 |
おすすめは、ahamo!
ahamo(アハモ)か?楽天モバイルのRakuten最強プランか?
おすすめはどちらでしょうか?
ahamoです!
ahamoは、ドコモと同じ携帯回線を使うので(但し、3Gは除く)、サービスエリアが広くビル等内に入っても繋がりやすいです。つまり、安心して使えます。
ただ、料金面で出来るだけ携帯料金を抑えたいという場合は、楽天モバイルも検討の対象となるでしょう。
- 月間のデータ使用量が20GBを超える。
- 逆に、自宅や会社などでWiFiを使えば、月間のデータ使用量は数GB程度。なので、使ったデータ容量分の料金に抑えたい(3GB/月未満なら1,078円/月)。
- 楽天ポイントを貯めたい・使いたい。
のであれば、楽天モバイルの最強プランも検討の対象になるでしょう。あるいは、「メインはahamoで!サブは楽天モバイルで!」というのもアリ!ですね。
また、楽天モバイルのRakuten最強プランの最大のメリットは、月間のデータ使用量に制限が無いこと。ほぼ無制限に使えます。
頻繁に映画・動画をご覧になる方は、20GB/月では足りないかもしれません。楽天モバイルの電波が安定して利用できれば、料金的には楽天モバイルがおすすめです!
それぞれのメリット・デメリットは?
ahamoと楽天モバイルの最強プランを比較した場合の
- メリット(おすすめのポイント)
- デメリット(残念なポイント)
をまとめてみました。
NTTドコモ アハモ | 楽天モバイル 最強プラン | |
---|---|---|
メリット (おすすめ ポイント) |
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デメリット (残念な ポイント) |
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繰り返しになりますが、アハモ(ahamo)の最大のメリット(おすすめポイント)は、
- サービスエリアの広いドコモの5G/4G(LTE)回線を使用。
- 4GでもPremium 4Gで高速通信が可能。
ということです。iPhoneも安心して使用できます。
そして、ahamo大盛りが登場し、100GB/月も可能になりました。
ahamo、ahamo大盛りのリアルな評判や口コミを徹底レビュー。詳細は、


一方の楽天モバイルのRakuten最強プランのメリット(おすすめポイント)は、
- パートナー回線(=au網)も使えるので、サービスエリアが広くなった(人口カバー率:99.9%)
- パートナー回線含めて、月間のデータ容量に制限がない(無制限でも月額3,278円)
- データ使用量が少ない場合、パートナー回線含めて使った分だけの料金で済んでしまう。
- 楽天ポイントが貯まる・使える。
- 無料通話アプリの楽天リンクを使えば、無料でかけ放題。
があげられます。

ahamo・Rakuten最強プラン、おすすめはこんな方!
NTTドコモ アハモ | 楽天モバイル 最強プラン | |
---|---|---|
こんな方に おすすめ |
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特にこんな 方に | 新社会人 スマホの使い方に詳し | ヘビーユーザー 逆に、月間数GBしか |
ahamoがターゲットとしている年齢層は主に20代。特に、4月に新社会人となり、今までご家族の方に払ってもらっていた携帯料金を「自分払い」に切り替えるという方です。
そのタイミングで他の携帯キャリアへの乗り換えを検討している新社会人に、20GB/月で月額2,970円(税込)という大変お得な料金プランを利用してもらいたいようです。
楽天モバイルのRakuten最強プランも、もちろん新社会人はターゲット層になります。その中でも、20GB/月では足りないというヘビーユーザーの方に、特におすすめ。
また、生活費をできるだけ節約するために、「楽天ポイント」を貯め・上手く活用したいという方にもおすすめです!
更に細かい仕様(スペック)で比較してみた
ahamo(アハモ)と楽天モバイルのRakuten最強プランの仕様をもう少し細かく比較してみました。
NTTドコモ アハモ | 楽天モバイルの 最強プラン | |
---|---|---|
利用回線 | ドコモ | 楽天回線 5G/4G LTE au 5G/4G LTE |
サービス エリア | ◎ (4G/LTEは、既に 全国にてサービス中) | ◯ (2023年6月末現在 の人口カバー率は、 99.9%) |
プラチナ バンドの 対応 | ○ | 楽天回線の場合、 パートナー回線 |
5G対応 | ○ (追加料金無し) | ○ (追加料金無し) |
3G対応 | ☓ | ☓ |
回線容量 | 20GB/月 ahamo大盛りなら | 無制限 |
月額料金 ()は税込 | 2,970円 ahamo大盛りでは | 0 ~ 3GB: 1,078円 3 ~ 20GB: 2,178円 20 ~ 無制限: 3,278円 |
海外は? | 月間20GBは、82カ国 で追加料金無しで 使用可能。 | 対象の国と地域で データ通信が 毎月2GB無料 |
e-SIM対応 | ○ | ○ |
テザリング | ○(無料) ahamo大盛りなら 100GBまでOK! | ○(無料) データ容量は 無制限 |
キャリア メール | なし 但し、ドコモ等の | 楽天モバイルの また、ドコモ等の |
通話料 | 1回の通話が5分以内 は、無料。 かけ放題は、1,100円 /月の追加で可能。 | アプリ 高品質通話の15分 |
家族間 通話 | 1回の通話が5分以内 であれば無料 | アプリ (Rakuten-Link) を使うと無料 (かけ放題) |
通話品質 | 良好 | アプリ経由の場合、 並(良好ではない) |
ポイントの 利用 | dポイントが使える 貯まる。 | 楽天ポイントが使える 貯まる。 |
※e-SIMについては、こちらをご覧ください。

サービスエリアの違い
地理的なサービスエリアの違い
楽天モバイルの楽天回線は、2020年4月にサービスを開始。そして、2023年6月には、パートナー回線(au網)含めて、人口カバー率が99.9%を達成しました。また、「5G」も追加料金無しで利用可能となっています。
(楽天回線の2023年6月頭現在の4G/LTEサービスエリア(濃い赤のエリア)例。
他のエリア詳細は、こちら)
一方のNTTドコモのアハモ(ahamo)は、ドコモの5G/4G(LTE)のサービスを利用しているので、サービスエリアが広いのが特徴です(「5G」も追加料金無しで利用可能です)。
(ahamoのLTEサービスエリア例。他のエリア詳細は、こちら)
このように、4G/LTEのサービスに限って言えば、ahamoも楽天モバイルの最強プランも、サービスカバーエリアについては、それほど差は無いと言っていいでしょう。
プラチナバンドの対応について
ビル内や地下街等に入った時の繋がりやすさを左右するもう一つのポイントが、プラチナバンドの対応です(プラチナバンドについては、こちらをご参照ください)。
ahamoは、ドコモの回線を使用しているので、プラチナバンドに対応済。一方の楽天モバイルの楽天回線は、携帯市場への参入が後発ということもあり、プラチナバンド未対応。この差が、ビル内等でのつながりやすさに大きな影響を与えています。
通話サービスについて
スマホには、「通話」機能が欠かせません。
楽天モバイルのRakuten最強プラン場合、通常の22円/30秒の通話以外にも、「Rakuten-Link」と呼ぶ無料通話アプリを利用すれば、通話がかけ放題になるサービスがあります。この場合、音声はパケット化されるので通話品質が若干落ちますが、十分に聞き取れる品質です。
実際に通話品質を確認してみました。
高音質の通話が必要な方は、月額1,100円の15分通話かけ放題サービスも利用できます。
一方、ahamoの場合、月額料金2,970円に、5分かけ放題のサービスが含まれています。
更に、オプション料金1,100円/月の追加で、高音質の通話がかけ放題になります。この料金は、今までの携帯キャリア(ドコモ、au、SoftBank)で提供されていたもの(1,870円~1,980円/月)より安くなっています。
使える端末(スマホ)で比較!
スマホ端末で比較してみました。
NTTドコモ アハモ | 楽天モバイル 最強プラン | |
---|---|---|
販売端末数 | 少ない。 しかし、ドコモ オンライン ションプで購入 可能 | 多い |
iPhone対応 | ○ | ○ |
新型iPhone の販売 | iPhone15シリーズ、 iPhoneSE3、 最新の Android端末 | iPhone15シリーズ、 iPhone14シリーズ、 iPhone13、 iPhoneSE3、 最新の Android端末など |
ahamoで購入できるスマホ端末の種類は、2023年7月現在、iPhone15シリーズやiPhoneSE3、最新のAndroid端末数機種含めて6機種と少ないですが、ahamoでもドコモのオンラインショップが使え、iPhone14シリーズなども購入できます。
しかも、「いつでもガエドキプログラム」も利用できるので、実質、端末が安く購入できます。
詳細は、

一方の楽天モバイルですが、2021年4月30日にiPhoneの正式サポートを発表。現在では、最新のiPhone15シリーズに加え、iPhone14、iPhone13やiPhoneSE3も販売中です。
乗り換え等の費用や手続きは?
携帯キャリアと契約する際の最大のネックは、他の携帯キャリアへの「乗り換え」が非常にやりにくいことにありました。
- 2年契約の縛りがある
- 途中解約の際、高額の解約料が発生する
- 乗り換え手数料も高額
- 乗り換え手続きも面倒
といった理由からです。しかし、アハモや楽天モバイルのアンリミットでは、このような問題は解消されています。
加えて、2023年5月末より、MNPワンストップサービスがスタート。乗り換え先の携帯会社だけで手続きが完了するので、従来に比べて乗り換え(MNP)手続きがとても簡単でスムーズになりました。
ahamoも楽天モバイルも、既にこのMNPワンストップに対応しています。
NTTドコモ アハモ | 楽天モバイル | |
---|---|---|
NMP ワンストップ | 対応済 | 対応済 |
登録 手数料 | 0円 | 0円 |
MNP 転出手数料 | 0円 | 0円 |
契約の縛り | なし (いつでも解約可能) | なし (いつでも解約可能) |
解約料 | 0円 | 0円 |
割引やサービス等の比較
携帯キャリアのもう一つの問題点が、料金が分かり辛かったこと。「おっ!安くなった…」と思っても、その料金が適用されるまでには、いろいろな条件があり複雑でした。そして結局は、高額料金を払うハメに…多くの方が経験されていると思います。
アハモも楽天モバイルの最強プランも、このような複雑さを一掃。シンプルで非常に分かりやすい料金体系になっています。逆に、いろいろな「割引」が適用されなくなるので、「学割」「家族割」「○○割」に期待されていた方には、残念なサービスかもしれませんが…
NTTドコモ アハモ | 楽天モバイル 最強プラン | |
---|---|---|
学割 | なし | なし |
家族割 | なし | なし |
割引 | 以下の割引は使えない
| なし |
リアルショップ (実店舗) | 申込みのみサポートが 受けられる(有料) | ○ |
サポート | アプリを用意して オンラインで! | 実店舗とオンラインで 受けられる。 |
ahamoとRakuten最強プランの比較まとめ
ahamoの発表は、ユーザーだけでなく他の携帯キャリアにも大きな衝撃を与えたようです。今までの携帯料金の常識を覆す驚きの価格とサービス内容だったからです。特に、楽天モバイルには大きな衝撃を与えたようですね。
20GB/月もあれば十分というユーザー(殆どの方は、20GB/月もあれば十分です)には、サービスエリアの広さと回線の安定性・信頼性の高いNTTドコモは魅力的です。iPhoneも安心して使えます。
楽天モバイルのRakuten最強プランの魅力は、パートナー回線(=au網)含めて、月額3,278円(税込)でデータも通話も無制限というところ。ただ、楽天回線の安定性や信頼性には、まだ不安定なところがあるようです。
ahamoの提供で窮地に立たされた楽天モバイル。既に提供されている
- データ通信も通話も無制限に使える
- データ使用量20GB未満なら、月額料金が更に安くなる
- 楽天ポイントが貯まる・使える
という現在の魅力に加えて、今後の新しい戦略にも期待したいところです。
